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事実婚とは? 増えている理由やメリット・デメリットを解説

2024.09.21
結婚準備の基礎知識

結婚のあり方が多様化している昨今、「事実婚」というスタイルを選択するカップルもいます。「事実婚」については、耳にしたことのある方も多いでしょう。ところで、具体的に事実婚とは、どのような結婚の形式なのでしょうか。改めて考えると、よくわからないこともあります。そこでこの記事では、事実婚について取り上げました。

事実婚とは?

はじめに「事実婚」とは、どのような結婚のスタイルなのかを確認しておきましょう。

事実婚とは、婚姻届を提出せずに夫婦として共同生活を送る結婚形式です。婚姻届を出し、戸籍上の夫婦となる「法律婚」に対する位置づけとなります。

それまで当たり前だった法律婚に対して、事実婚を選択するという大きな流れが生まれたのは、1980年代に入ってからです。結婚や家族のあり方に対する価値観が変化し、事実婚という言葉も定着していきました。法律婚とイコールではないものの、夫婦でなければ受けられない社会制度の中には、事実婚に適用されるものもあります。

ここで、「事実婚」と「内縁」「同棲」との違いについても確認しておきましょう。

「事実婚」と「内縁」は同義ですが、「同棲」は別モノです。事実婚は、お互いが夫婦であると認識し、社会的にも夫婦として認められているという条件があります。戸籍は別でも、住民票には「夫(未届)、妻(未届)」といった記載が可能です。一方の同棲は、単にひとつ屋根の下に同居している状況で、住民票も各々が取得することになります。

事実婚が選ばれる背景

では、事実婚を選択する人が増えてきた背景には、どのような事情があるのでしょうか。

大きく影響しているのは、価値観の多様化です。例えば法律婚の場合は、夫婦別姓が認められていません。しかし、1980年代以降、女性の社会進出が活発化したこととも相まって、夫婦同姓にすることに疑問符がつくようになりました。運転免許証やクレジットカード、銀行預金口座をはじめとして、改姓する側に煩雑な名義変更の手続きが必要とされることも、そのひとつです。事実婚であれば、そういった手続きは必要ありません。

そのほか、「家」「家族」に対する考え方の変化、同性同士の結婚を認めようという社会の流れなども関係しているといってよいでしょう。

事実婚のメリット

では、事実婚には具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットとして挙げられるのは、次の2点です。

法律婚に比べた柔軟性

法律婚の場合は、婚姻届を提出して戸籍が変更されます。そのため、婚姻関係を解消する際、つまり離婚するときにも離婚届を提出するという手続きが必要です。必然的に戸籍にも、その事実が記載されます。

しかし事実婚の場合は、そもそも戸籍の変更を行わないため、夫婦関係を解消することになったとしても、戸籍の記載には影響がありません。

また、戸籍上で婚姻の関係にないということは、パートナー側の親戚と付き合う義務もないということです。

法律婚に比べ、そういった柔軟性のあることはメリットといえるでしょう。

姓名変更や戸籍変更の不要性

婚姻届を提出しない事実婚では、戸籍は変更されません。そのため、夫婦として生活を始めて以降も、運転免許証、クレジットカードの契約者、銀行口座の名義人など、公的に通用している姓名変更をする必要もありません。

姓名変更の手続きは対象によって異なりますが、時間と手間がかかるケースも多く、数が増えれば増えるほど面倒になることも確かです。

こういった煩わしさのないことも、事実婚のメリットといえるでしょう。

事実婚のデメリットと課題

メリットがある一方で、事実婚にはデメリットもあります。その点も、確認しておきましょう。

法的保護の限界と課題

戸籍など法律に関する手続きが必要ない反面、法的保護に限界があることは、デメリットとなります。例えば事実婚の場合、子どもが生まれると、戸籍は自動的に母親のもとに入ります。親権が与えられるのも母親のみです。法律的に父親として認められるためには、手続きをしなければなりません。子どもの姓を母親から父親のほうに変えたいときも、家庭裁判所への申し出など、煩雑な手続きが必要です。

社会的には認められている事実婚ですが、法的な限界があること、解決しなければならない課題があることは、デメリットといえるでしょう。

社会保障や相続における問題点

法的に夫婦と認められていない事実婚では、配偶者控除や医療費控除など社会保障の適用が受けられません。保険の契約などでも、戸籍のように家族関係を証明できる書類がないため、そのほかの方法で証明するといった手間が必要になることも。

もうひとつ気をつけたいのが、事実婚には相続権がないことです。法律婚であれば、自動的に相続権が付与されますが、事実婚の場合は、法的効力のある遺言書の作成が必要不可欠です。

法律に守られている法律婚に比べると、社会制度上の制約が多いことも、事実婚のデメリットといえるでしょう。

事実婚とフォトウェディング

事実婚を選択する場合、周囲に夫婦であることを認めてもらう方法のひとつが、フォトウェディングです。指輪交換などのシーンを撮影しておけば、お互いに結婚の意思があることの証明としても使うことができます。

事実婚とは、法律婚のような制約を受けずに夫婦として生活する結婚のスタイルです。メリットもデメリットもありますが、フォトウェディングで写真を残しておけば、記念になるだけでなく、結婚した証にもなります。

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